~後編~フランスに3ヶ月住んで思うこと

前回の続きです。

 

フランスの魅力を発信していきますよ!

 

フランス人のいい所は、挨拶をちゃんとするところです。

もちろん、日本にだって挨拶を重んじる文化がありますが、

なんというか、フランスは挨拶がもっとカジュアルなんですよ。

 

例えば、スーパーに行ったら、

レジの人と「ボンジュー!」を言い合い、

会計が済むと、

レジの人「ありがとう、さようなら、よい

1日を」

客「ありがとう、さようなら」 

を言い合う。

 

日本のスーパーで、こんなやり取りをしたことは1度もありません。

なんなら、1言も話さないで精算することの方が多かったかも。

 

夫が日本のスーパーやコンビニで買い物をする時、

精算後必ず「ありがとうございます」を言っているのを見て、

「丁寧だなぁ」と思っていたのですが、

このフランスの挨拶文化の名残りだったんだ、と今になると分かります。

 

またフランス人は、お話好きが多いと思います。

公園や施設の中で子供を見ている時、よく話しかけられたりします。

もしくは初めて会うだろう保護者同士で、話しているのもよく見かけます。

スーパーで何か探してるときも、何か話しかけられます。

聞き取れないので、分からないのですが、

「これ、美味しいよ」

とかきっと言っているんじゃないかな。

とにかくフレンドリー!

 

 

 

他にも私がいいなぁと思うことは、

知らない人に話しかけるときに、

男性には「ムシュー」、女性には「マダム」と声掛けをすることです。

 

例えば日本で、自分の前を歩く人が何かを落としたとします。

「すみません、〇〇落としましたよ」

と声を掛けたら、

前を歩く複数人は足下に落し物はないかキョロキョロしちゃうと思います。

でもこの「ムシュー・マダム」を有効的に使えば、

だいたい話しかけたい人物が絞り込まれてきます。

 

日本語に置き換えると、

「そこのお兄さん」「そこの女性の方」

とかになるんでしょうが、なんだか不自然ですよね。声を掛ける方も、違和感があります。

 

この「ムシュー・マダム」呼称は、子供にもしっかり伝承されています。

公園で他の子が使っていたボールを取ってあげたりすると、

「メルシー、マダム」と4,5歳くらいの子に言われます。

そう言われると、「ありがとう」だけより、なんか気持ちがいいんですよねー。

 

公園といえば、

子供が遊具で遊んでいるときに感じることがあります。

下の子が「ママとシーソーで遊びたい」と

言うので、他の子が終わるまで待っていよう、となりました。

しかし、待てど暮らせど順番は一向に回ってきません。

むしろ、私たちより後に来た子が、

今シーソーで遊んでいる子達に参戦しています。

ここは臨機応変に、

「あなたもあの子たちと一緒にシーソーで

遊んでくれば?」

と子供に促すも、嫌がるため

引き続き順番を待ちます。でも、全然代わってくれません。

ここで、シーソーで遊んでいる子供たちに

「もう少し遊んだら、私たちがシーソー使ってもいいかな?」

と言えたらいいのですが、そんな簡単な言葉さえすぐに出て来ぬ私の語学力…orz

結局10分待っても代わってくれないので、下の子も諦めて他の遊具に移りました。

こういったことは、1度や2度ではありません。

「この子たち、順番ってやつを知らないのかな」とさえ思ってしまい、

夫に話すと、

「待ってれば他の子どもも交代するよ」とサラッと言いますが、子供と待つ10分はそれはそれは長い💧

 

そこで、ふっと回顧したことがありました。

昔、私が1人で海外旅行をしていた時、

世界1周旅行中の韓国人の男性と出会いました。

仲良くなり色々話していくうちに、とても興味深い話をしてくれました。

「電車で誰も座っていない4人掛けのボックス席があったとしたら、どこに座る?」

と聞かれ、

「窓側の席」と答えると、

彼は「そう言うと思った」と言うのです。

彼も「韓国人なら大抵窓側の席を選ぶ」と。

その理由は、

「次に乗ってくる人が座りやすいようにするため」と。

もちろん窓側の席で車窓を楽しみたい人もいるでしょうが、

確かにわたしも率先して通路側に座らないと思います。

そして、彼は

「色々な国を行ってきて思うことは、通路側の席を選ぶ人が本当に多いんだ」と教えてくれました。

つまり通路側の方が、「自分が」人を避けることなくスムーズに乗り降りできるから、と。

この違いに彼は

「儒教」が大きく関係していると話してくれました。

儒教とは東アジア(日本、中国、韓国など)で拡まっている孔子の教えです。

言わずもがな、

「周礼を重んじて仁義を実践し、上下の秩序を守ること」

「人を思いやり、相手に敬意を持って接する」みたいなことですよね。

だからこそ、「あえて通路側の席に座らない」という考えが、

家庭や学校の教育で培われてきたのだ、と彼は説いたのです。

だから、個人主義が強い欧米の人とは、大きな違いがあるのだと言いたかったようです。

 

「そう、儒教と個人主義の違いなのよ!」

 

小さい頃から順番や相手のことを考えろ、と口酸っぱく言われて来た私たちとは、

こちらの人達とは根本的な考えが違うんですよね?きっと。

それが分かると、合点が行きます。

 

シーソーを順番関係なく遊びたがる子供たちは、

「今、自分が遊びたい!だから、やる!」

ただ、それだけ。

 

もちろん、フランス人の親が順番を促したり、子をたしなめたりすることもありますよ。

 

 

ゴミの分別について。

フランスでも地域によって、ゴミの出し方は異なります。

私が住んでいる所は、

「紙類・プラスティック・ペットボトル」と

「ガラス類」をリサイクルします。

アパートに備え付けのゴミ捨て場に、

リサイクル専用のゴミ箱がありますが、

 

「紙・プラ・ペット」を一緒くたにします。

 

たまたまでしょうが、うちのアパートにはリサイクル用のゴミ箱が3つあるので、

それぞれ分別できるのに、関係なくドバーっとゴミを入れます。

「後で仕分けするの、大変じゃないのかな?」

 

ガラスのゴミ箱(大きくて、中は見えない)は街の至る所にあるので、そこまで持って行きます。

でも、ビンの入れ口が私と同じくらいの身長くらい高いので、上から投げ入れるかたちです。必然的に、ガラスの割れる音が聞こえます。

「え、なんでわざわざ割れる設計なんだろう?」

 

きっと何か理由があるのでしょうが、

「なんでもきっちりしたい日本人マインド」が、私の中の隅々に流れているので、この効率の悪さが不思議で仕方ありません。

 

私の思いの丈をぶつけてしまいました。

後半、フランスの魅力とはかけ離れた内容になってしまいましたが、

「フランスor日本が良い・悪い」ではないんです。違うから面白い(と今は思える)。

 

これからも、色んなことに興味や疑問を持ちながら生活してみて、共有したいことを発信していきます!

 

ここまで長い文章を読んでいただき、

ありがとうございました(。ᵕᴗᵕ。)